霜小倉7/100
亀に歯をふりさせみれば 蓮が割る
神酒さも山と 出でしつきかも
/志茂春粕
現代語訳
亀頭に歯を軽くあててみたらあまりの快感に蓮が割れてしまった。
お神酒がまるで山のように出るほどのピストン運動であったことだなぁ。
解説
帝の命によって唐へ遣いにいった春粕が日本を思い出して詠んだ歌であります。
口淫をしてもらっている最中でしょう。ちょっと体勢をかえてみたら亀頭が女の人の歯に当たった。それは新しい快感だったわけです。
蓮とは仏教においての悟りにいたるための智慧の象徴。
―当時は日本でも仏教が広がり始めたころでした。
唐に渡って科挙試験に合格するほどの才人であった春粕ですから、とうぜん仏教にもあかるかったと思われます―
その智慧の象徴である蓮が砕け散ってしまうほどの快感だったわけですね。
目覚めてしまった。腰が自然に動いてしまう。
神酒さも山と
神酒というのはお神酒。にごり酒でしょう。
睾丸のことをきんたまと呼びますが、あれはお神酒の入った玉、きのたまが訛ってできた言葉です。
お神酒が山のように、つまり性液がたっぷり。
出でしつきかも
出た突きであったよなぁ。
遠く日本を思い出しながら、あれは本当に気持ちよかったなぁ。
しんみり回想しています。