かくかくしもじも

ここにはシモネタしかありません。

霜小倉6/100

かさささと果たせるはしに起くしもの

白きを見れば夜ぞふけにける

 /中納言家中

 

 

現代語訳

かさかさ、さささっと亀頭をさすって射精したそのすぐあとにまた勃つ陰茎の

白いものを見てみると、夜も随分と更けたものであるよなぁ。

 

解説

マン葉集の編纂にかかわったといわれる中納言家中の作です。

性豪としても有名ですね。

それでは鑑賞してまいりましょう。

 

かさささと

ここではカサカサ、さっさ、という擬音語と傘、つまり陰茎のカリの部分をそれなりのはやさで、というふたつの意味を込めて5音3文字で表しています。

三十一文字という制限がある和歌だからこその工夫ですね。

 

果たせるはしに起くしもの

果てた。射精をしたわけですが、射精した端からまた勃起する。

性豪家中ならではの力強さです。

"は"たせる"は"しという"は"音の連続が、後の「起くしも」に覇気を与えています。

 

白きを見れば

夜ぞふけにける

この「白きを」とはなんでしょうか。

精液のようにも思えますが、私はこのように考えます。

性豪家中のこと、精液が出続けるかぎり彼はやりつづけるであろうと。

 

そうしてやり続け、やり続け、とうとう精液が出なくなる。

出なくなったその時に、本作が着想されたのだと。

 

出なくなったということは拭かなくてよいということです。

射精感はあったが精液は出ない。あ、そんなにも沢山自慰行為をしたのか俺はと思ったのでしょう。あらためてまわりを見てみると、紙。

紙の白が目にまぶしい。

といったわけで「白きを」は紙でありましょう。

精液を拭き取った紙がまるで花びらのように部屋中に散らばっている。

亀頭の先にも切れ端がついている。

その白さと夜の暗さを対比して、時の過ぎ行く速さに驚き感嘆している。

 

人が時間を大切につかうのは難しい。限りある命を懸命に生きよう。

現代に生きる我々にも通じるメッセージのようなオナニーの歌です。